外国に感謝  教会長    

 資源について今まであまり深く考えたことがありませんでした。「天地の恵みに感謝」というワードからは、空気や水、身体のはたらきなどを思い浮かべますよね。でも、私たちの生活の中で、最近一番なくてはならないもの…「電気」。どうやって発電されて、私たちの元に届いているのか、ちょっと考える機会がありました。

 水力、火力、そして原子力…それぞれ一長一短がある発電方法です。水力はクリーンですが、発電所建設までに広大な土地を開拓し、村ごとダムにしずめなければならないこともあります。火力は手軽に発電できますが、大量の二酸化炭素を排出します。原子力はクリーンで発電効率がよいのですが、放射能のことが心配です。

 再生可能エネルギーを使った発電=風力、太陽光、地熱、バイオマス発電…いずれも実用化にまでこじつけているものの、全体の発電割合からすれば、まだまだです。東日本大震災の原発事故の影響もあり、国内発電の75%を火力に頼っています。いずれにしろ、これらもすべて天地からの賜物でできています。

 ところで、火力発電に使われるエネルギー資源(熱源)は何かご存じでしょうか。正解は3つあります。ひとつは「石油」、2つ目は「液化天然ガス」、そして3つ目は「石炭」です。そのうち、石油の割合はわずかで、天然ガスと石炭が、熱源の9割以上を占めます。そしてこれらの熱源のほぼすべてを、輸入に頼っています。

 この主な2つの熱源の半分以上を、オーストラリアから輸入しています。電気=オーストラリアと、最近思ってしまいます。
 食べ物にしてもそう。食糧自給率が30%あまりの日本。醤油やみそ、納豆や豆腐が安心していただけるのは、アメリカのおかげですし、大阪でたこ焼きをほおばれるのは、モロッコのおかげ。サケの多くはチリやロシア…てなことを考えていると、本当に世界の中の日本です。

 四代金光様の「世話になるすべてにお礼を言う心」。とても好きなことばのひとつなのですが、色んなことに疑問を持ち、それが解決して知識になったとき、またお礼を言うものが増えていきます。感謝をする練習=知るってことだと思いました。何はともあれ、日本がお世話になっている外国すべてに感謝!



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